逃げる時だって全力疾走じゃなきゃダメなんだ。

ビートたけし「少年」1987

少年 (新潮文庫)

少年 (新潮文庫)

マモルは、このレースのためにドテラを着こみ、アワを吹いても、熱で体に震えがきても、倒れるまで走ろうとしたカラバカの根性に涙が出るくらい感動した。
自分だって風だろうが下痢だろうが何だろうが、徒競走に勝つためには倒れるまで走るんだ、走って走って走り続けてやるんだ、そう思うと胸の奥から熱いものがこみあげてきた。


電車の中でこれを読んでいて、僕はもうほとんど動揺するくらいに感動してしまった。
僕だってカラバカに負けちゃいられない。
風邪だって、下痢だって、倒れるまで走り続けるんだ。
僕の場合、全力で走るのは逃げる時だけだってのが困るけど。
でも逃げる時だって全力疾走じゃなきゃ駄目なんだ。